この問題をめぐっては2022年、フランスのOVHcloud、イタリアのAruba SpA、デンマークのDanish Cloud Communityが欧州委員会(European Commission)に訴えを提出。マイクロソフトのクラウド事業の慣行やライセンス契約について、「クラウドユーザーが競合他社に切り替えるコストを高め、困難にしている」として苦情を申し入れていた。
Bloombergによれば、新たな和解案はマイクロソフトのブラッド・スミス社長が2022年5月に発表したライセンス契約の規定変更をベースにしたものとのこと。この変更は欧州のクラウド事業者からのフィードバックを受けてのもので、同年10月に施行されていた。
なお、欧州ではAWSが所属するクラウド業界団体のCISPE(Cloud Infrastructure Services Providers in Europe)もこの件で欧州委員会に苦情を申し立てているものの、同団体は今回の和解には参加していないという。
参照リンク
Microsoft, OVH Prepare to Settle Cloud Complaint to EU(Bloomberg)
Microsoft prepares to settle EU antitrust complaint on Cloud – Bloomberg News(Reuters)
Microsoft is close to settling its big cloud antitrust case(TechRadar)
Microsoft Progresses In Europe Cloud Antitrust Concerns: Reports(CRN)