クラウドセキュリティ市場では今年1月、同じくイスラエル企業でクラウドデータセキュリティを専門とするSentraが3,000万ドル(約40億円)を調達。また、2月には米スタートアップのWizが評価額100億ドルで3億ドル(約400億円)を調達していた。このほか、過去1年でDig Security、Laminar、Opus Securityといったスタートアップがそれぞれ数千万ドル規模の資金を調達している。
相次ぐ大型調達の背景にあるのは、企業のクラウド導入加速に伴うクラウドセキュリティへの懸念拡大だ。米クラウドストレージ企業のWasabiの調査によれば、2022年には89%の企業がオンプレミスのストレージからパブリッククラウドにデータを移行したといい、組織の84%が2023年中にパブリッククラウドに保存するデータの量が増えると予想している。このような状況で、クラウド関連のリスクは企業のサイバーセキュリティの最重要課題に浮上。PwCが英国の企業幹部を対象に実施した最新調査によれば、回答者の39%がクラウド関連リスクが今後数ヶ月以内に組織に「重大な影響を与える」と予想していたという。
調査会社Insight Partnersによれば、世界のクラウドセキュリティ市場の規模は2022年時点で485億7,000万ドル規模(約6兆4,500億円)で、2028年には1,162億5,000万ドル(約15兆4,400億円)まで成長すると予測されている。
参照リンク
Cloud security vendor Mitiga lands $45M, valuing the company at over $100M(TechCrunch)
Cloud Forensics Startup Mitiga Completes $45M Series A(SecurityWeek)
Cloud incident response nets another $45M with Mitiga’s latest funding(VentureBeat)
Cloud security top risk to enterprises in 2023, says study(Computer Weekly)
50% of organizations exceed their budgeted spend on cloud storage(Help Net Security)