ここではバックアップに着目してデータ爆発の課題を考える。最大の課題は、バックアップが軽視されがちということだ。情報システムは通常業務を円滑に遂行することを大前提にして構築する。トランザクション処理の高速化は想定しても、万が一のときのためにデータを保存し、さらに実際に何かインシデントが起きたときにデータを戻す「リストア」の作業を最適化することの優先順位は低くなる。
橋口氏は「データ量が多くなると、バックアップを取ること自体の負荷が増える。通常業務に影響がないように、さらに限られた時間内でバックアップを取るとなると、高速なバックアップソリューションが必要になる。営業時間外の夜間などにバックアップを終わらせるために必要な性能だ」と指摘する。
さらにバックアップしたデータをリストアする際にも高速性能は不可欠だと橋口氏は続ける。「インシデントやトラブルによって、バックアップしたデータをプライマーストレージにリストアする際の性能も重要な指標になる。リストアに時間がかかったら、ビジネスに影響がある。迅速に復旧できる性能が求められる」。
データ爆発の課題としては、バックアップとセキュリティがあるとの指摘だが、バックアップはセキュリティとも密接に関連している。「ランサムウェアの攻撃によってデータがロックされてしまったときの事業継続を考えると、バックアップは不可欠だ。迅速に元に戻せる高いリストア性能を持つソリューションがあれば、被害を最小限に食い止められるだろう」(橋口氏)。
INFINIDATは、性能、可用性、コストの要件を満たすハイエンドストレージをエンタープライズ向けに提供する。創業者でストレージの神様とも呼ばれるモシェ・ヤナイ氏が開発したソフトウェア技術を搭載したストレージ製品群「InfiniBox」は、高速な入出力を必要とするシステムに適した高い性能を低コストで提供していることから国内外で高い評価を得ている。
一方で、バックアップソフトウェア大手の米Veeam Software(以下、Veeam)は、バックアップソリューションで世界のリーダーの位置づけにある企業だ。INFINIDATのハイエンドストレージと、Veeamのバックアップソフトウェアを組み合わせると、爆発するデータに対して新しい価値が生まれることは想像に難くない。
例えば、INFINIDATのInfiniBoxによるストレージの高速性を活かしながら、Veeamのソフトウェアを使ったアプリケーションレベルでのバックアップや、アプリから整合性のあるバックアップを取るなど、高度なバックアップの機能の活用が可能になる。橋口氏は「バックアップのパフォーマンスや操作性を意識した上で、災害、ランサムウェアがあったときのリストアの目標復旧時間(RTO)に着目するような場合には、両社のソリューションの組み合わせが有効だ」と語る。
実際に、両社のコラボレーションでどのような性能・機能をバックアップソリューションで得られるのか、どのような効果が期待できるのか。INFINIDATがVeeamを招いて2月22日に開催するウェビナー「大容量データ管理の最適解 『Veeam + Infinidat』の最強コラボ」では、その詳細を余すところなく紹介する。INFINIDATの橋口氏とヴィーム・ソフトウェアのエンジニアから、データ管理の課題と解決策を聞けるチャンスだ。
●日程:2023年2月22日(水)14:00~15:00
●申込み:「【2月22日 14:00 ~ 開催】大容量データ管理の最適解: 「Veeam + Infinidat 」の最強コラボ」のWebサイトからお申し込みください。