データが持つ「質量」からの脱却
データには「重さ」がある。そう言われたらどう感じるだろうか。
そんな馬鹿なという方も多いだろう。デジタルデータは「0」と「1」の連なりでしかなく、物理的な「質量=グラビティ」は持たないからだ。しかし、実際にデータには重さがあり、その質量によってデータが効果的に活用できることにもなれば、逆に活用に悪影響を及ぼすこともある。ここで言う「データグラビティ」とは、何を示しているのか考えてみたい。
ITの世界では、データを始めとする多くの構成要素が「グラビティ」を持っていると考えると思考が整理しやすい。
万有引力の法則を例に出すまでもなく、質量があると他の物体がそこに引き寄せられる。AWS(Amazon Web Services)やMicrosoftのAzure、GCP(Google Cloud Platform)などのクラウドには多くのデータが集まり、その質量に多くのITシステムの構成要素が引き寄せられていることが、データグラビティの影響を示している。