DXで未来を拓く 先駆者たちの現在地 

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(写真:ColorMaker / shutterstock

アリババクラウド、パリ2024オリンピック放送に「OBSクラウド3.0」を提供

アリババクラウドとオリンピック放送機構(Olympic Broadcasting Services、OBS)は7月25日、2024年パリオリンピック(パリ2024)の映像配信のためのクラウドプラットフォーム「OBS クラウド3.0」を発表した。AIを活用したこのプラットフォームは、OBSとメディア・ライツ・ホルダー(放送権者)の業務をより効率的かつ容易にするもの。運用の拡張性やコスト効率、リモートワーク機能強化による持続可能性の向上、効果的なリアルタイムワークフローコラボレーションなどが特徴だという。

Updated by DX Laboratory on July, 31, 2024, 5:00 am JST

OBSクラウド3.0の一環として提供される「OBS Live Cloud」は、2021年の東京オリンピックのUHD放送で初めて導入され、2022年北京冬季オリンピックでは、標準サービスの1つとして22の放送局が利用した。これまでオリンピック放送では、放送局が自国にライブ映像を送るためには、専用の国際通信光回線の使用や機器のセットアップに多大な時間やコストをかける必要があったが、同技術により従来より大幅なコストと設置時間の短縮が可能になった。今大会では、放送権者への遠隔コンテンツ配信のメインの手段となり、予約されたリモートサービスの3分の2(54放送局)がOBS Live Cloudを使用。379のビデオフィードと100のオーディオフィードが同クラウド経由で転送される。

OBSのYiannis Exarchos CEOは「世界人口の約半数がオリンピックを観戦している中、アリババクラウドのような技術は、世界のトップアスリートのストーリーを伝えるだけでなく、世界が一つになる様子をよりエキサイティングで感動的にお届けすることへ貢献しています」とコメントしている。

参照リンク
Alibaba transforms the 2024 Olympic broadcasting with cloud and AI services
Alibaba Cloud and Olympic Broadcasting Services Launch AI-Fueled OBS Cloud 3.0 for Paris 2024
Alibaba launches AI-powered broadcast production network for Olympics