DXで未来を拓く 先駆者たちの現在地 

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(写真:Lets Design Studio / shutterstock

アルファベット、クラウドセキュリティ企業Wizの買収交渉が破談に

Googleの親会社であるアルファベットが、米クラウドセキュリティ企業のWizの買収協議を進めていることは既報の通りだが、この買収打診をWizが拒否したという話を新たに複数の媒体が伝えている。これまでの報道では、アルファベットはWizに約230億ドル(約3兆6,000億円)を提示し、買収額では暫定的に合意したと伝えられていた。

Updated by DX Laboratory on July, 24, 2024, 5:00 am JST

CNBCによれば、Wizはこの買収提案を拒否し、当初の計画にあったIPOを目指す方針にしたとのこと。同社の共同創業者であるAssaf Rappaport氏は従業員に向けたメモの中で「自社がちっぽけに感じるこのような提案にノーと言うことは容易ではない」としながら、「IPOおよびARR(年間経常収益)10億ドルという次のマイルストーンに集中する」と記したという。交渉が破談に終わった理由についてははっきりしていないものの、同媒体は「独占禁止法や投資家の懸念が1つの要因となった」と指摘するWizの事情に詳しい関係者の話を紹介している。

Wizは2020年、マイクロソフト出身のAssaf Rappaport氏、Ami Luttwak氏、Yinon Costica氏、 Roy Reznik氏の4人が設立。AWSやAzure、Google Cloud、その他のクラウドプラットフォームからデータを取り込み、セキュリティリスク要因をスキャンするオールインワンアプローチのクラウドセキュリティを提供している。同社は直近の資金調達ラウンドで、120億ドルの評価額で10億ドルを調達。アルファベットの提示額はこの評価額の倍近くで、実現すれば同社として史上最大の買収となる見込みであった。

参照リンク
Wiz walks away from $23 billion deal with Google, will pursue IPO
Wiz Rejects Alphabet’s $23 Billion Offer, Seeks IPO Instead – Bloomberg
Google’s $23B Acquisition Of Wiz Falls Through, Startup To Pursue IPO Instead: Report