両者の声明によれば、この設定ミスはGoogle CloudがUniSuperのプライベートクラウドサービスのプロビジョニングを行っていた際に起こったもので、UniSuperのクラウドサブスクリプションの削除という前例のない事態をもたらしたという。この結果、現地時間5月2日から約1週間にわたって、同基金の50万人以上の加入者が口座にアクセスできない状態となった。
UniSuperは障害や損失に備えるため、別リージョンのサーバーにもシステムを二重化していた。しかし、サブスクリプションの削除によって二重化したデータも削除されたことで、障害が長引いたという。幸い、同基金が別のクラウドサービスにもデータをバックアップしていたため、システムの復旧ができたという。
Google CloudのThomas Kurian CEOは今回の事態について「Google Cloudの全世界のクライアントで過去に発生したことがない『唯一無二の出来事』で、このようなことは起こるべきではありませんでした」とし、「当社はこの障害につながった事象を特定し、このようなことが二度と起こらないよう対策を講じました」とコメントしている。
参照リンク
Google accidentally deleted a $125 billion pension fund’s account
A joint statement from UniSuper and Google Cloud
Google Cloud accidentally deleted UniSuper’s Private Cloud Subscription – DCD
Google Cloud accidentally deletes UniSuper’s online account due to ‘unprecedented misconfiguration’ | Superannuation | The Guardian