HashiCorpは2012年に設立されたマルチクラウドインフラ自動化企業。インフラ管理ツール「Terraform」やクラウドセキュリティツール「Vault」などの製品で知られ、BloombergやComcast、Starbucks、Vodafoneなど4,400社以上の顧客を保有。同社の製品は、開発者コミュニティで広く採用されており、Fortune 500企業の85%に利用されているという。
IBMはこの買収の目的について「マルチクラウドやハイブリッドクラウド環境の管理の複雑化に対応する、包括的なエンドツーエンドのハイブリッドクラウドプラットフォームの構築のため」と説明。「HashiCorpは、Red Hat、watsonx、データセキュリティ、IT自動化、コンサルティングなどの複数の戦略的成長分野を含め、IBMにとって大きな相乗効果が期待できる」としている。
IBMは近年、企業が複雑なハイブリッドIT環境を管理するためのツールやソリューションに注力しており、2018年にはクラウドソフトウェアを手がけるRed Hatを340億ドルで買収。また、昨年にはクラウド財務管理(FinOps)ソフトウェアのApptioを46億ドルで買収していた。
参照リンク
IBM to Acquire HashiCorp, Inc. Creating a Comprehensive End-to-End Hybrid Cloud Platform
IBM acquires HashiCorp in a $6.4bn deal to enhance hybrid cloud capabilities – FinTech Global
IBM moves deeper into hybrid cloud management with $6.4B HashiCorp acquisition | TechCrunch