この訴訟は2018年、Kove IOがクラウドストレージ関連特許3件の侵害でAWSを提訴したもの。これらは「大量のデータを保存し、取り出すための技術」に関連する特許で、Kove IOは「AWSにとって不可欠なものとなっている」と主張していた。
Kove IOはこの訴訟の中で「高性能でハイパースケーラブルな分散型『クラウド』ストレージを可能にする画期的技術を、クラウドが登場する何年も前に開発した」と主張。AWSの「Amazon S3」ストレージサービスや「DynamoDB」などを、関連特許を侵害した製品に挙げた。
一方、AWSはこの申し立てを否定し、特許は無効であると主張していた。
連邦陪審は今回の判決で、AWSによる3件の特許すべての侵害を認定。ただし、「AWSがこれらの特許を故意に侵害した」とするKove IOの主張は退けた。
アマゾンの広報担当者は、この判決を不服として控訴する意向を明かしている。
この話題を報じたReutersは、Kove IOが昨年同じ特許の侵害でGoogleを提訴したことにも言及。「さらなる訴訟を控える同社にとって有利な判例ができた」と指摘している。
参照リンク
Amazon owes $525 mln in cloud-storage patent fight, US jury says | Reuters
AWS Loses $525 Million Cloud Patent Infringement Suit
Kove Wins $525 Million Judgment in Patent Infringement Case Against Amazon Web Services