ガートナーのバイスプレジデント・アナリストを務めるSid Nag氏は「クラウド技術は、その規模と共有のサービスモデルにより、生成AI対応アプリケーションの大規模な提供や汎用的な基盤モデルの開発に最適です」とし、「しかし、組織は生成AIを運用可能にするために、デジタル主権(データの保存場所や運用の実行場所などを管理する能力)や持続可能性などの課題に対処する必要があります」とコメントしている。
ガートナーは「持続可能性」が選定基準として重要になっていく理由について、投資家や顧客、規制当局、政府からのプレッシャーの高まりに言及。また、クラウド実装された生成AIワークロードのエネルギー消費や炭素排出量のモニタリング・管理のための新たなプロセスや機能、ツールの導入といったクラウドAIをめぐる環境の変化にも触れている。一方、「デジタル主権」については、企業が生成AIを実装する際、LLM(大規模言語モデル)に含まれるデータに関する規制、FM(基盤モデル)やLLMを活用するアプリケーションに関する規制など、様々な規制上の重要な課題に直面することを強調した。
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Sustainable Public Cloud a Priority for Enterprises Using AI | Technology Magazine
Gartner: 70% of firms to prioritise sustainability in AI cloud selection by 2027