DXで未来を拓く 先駆者たちの現在地 

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(写真:Michael Vi / shutterstock

NVIDIA、クラウドコンピューティング企業向けのカスタムAIチップ市場に参入へ

米半導体大手のNVIDIAが、クラウドコンピューティング企業などに向けた特注チップの設計に特化した新たな事業部門の立ち上げを進めているとする情報筋の話をReutersが報道。急拡大するカスタムAIチップ市場の開拓が狙いだという。

Updated by DX Laboratory on February, 14, 2024, 5:00 am JST

NVIDIAは現在、ハイエンドAIチップ分野で80%という圧倒的市場シェアを保有。OpenAI、マイクロソフト、アルファベット、Metaなどの大手ハイテク企業各社は、生成AI分野での競争のため、同社の「H100」や「A100」といったAIチップを大量に購入してきた。

しかし、各社は近年、エネルギー使用の最適化やコスト削減のため、独自のカスタムAIチップ開発を模索。このような動きはこれまで、ブロードコムやマーベル・テクノロジーなどの競合半導体メーカーに支援されてきた。NVIDIAはこの役割を自社でも担いたい考えで、すでに同社の関係者がアマゾンやMeta、マイクロソフト、OpenAIなどの代表者と会談し、カスタムチップ製造について協議を進めているという。

データセンターにおけるカスタムチップの需要は、今年100億ドル(約1兆5,000億円)に達し、2025年までにこの倍になると予測されている。また、カスタムチップ市場全体では、2023年時点で約300億ドル(約4兆5,000億円)と評価されており、世界の年間チップ売上高の約5%に相当するという。

参考URL
Exclusive: Nvidia pursues $30 billion custom chip opportunity with new unit | Reuters
Nvidia to design tailor-made AI chips for cloud computing firms – ReadWrite
Nvidia to launch a new business unit for custom chip design, report