イベント開催

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(写真:高野明彦氏、清水亮氏

《6月26日開催》AIの主役はアルゴリズムではなく「データセット」だった! ChatGPTを作れなかった日本が目指すべき、これからのAI開発

日々新しいテクノロジーが公開され、「日進月歩しすぎている」ともいえる今日のAI。しかし人類の暮らしを本当に豊かにするためには、テクノロジーよりもむしろ「データセット」を考えるべきかもしれません。
国立情報学研究所・名誉教授の高野明彦氏とAI研究家の清水亮氏とともに、これからのAIとデータセットについて掘り下げます(2023年6月26日(月)16時〜配信)。

Updated by Event on June, 1, 2023, 5:00 am JST

2022年の末から2023年にかけて、AI業界は凄まじい勢いで発展を遂げました。代表的な例としてあげられるのはもちろんChatGPTです。ChatGPTは、エンジニアではない一般の人々が自らの手でAIを活用することができたため、その威力は多くの人が知るところとなりました。

Googleが経営の先行きを危ぶみ社内にコードレッドを発出したこの状況を前に、日本の企業はなすすべもありませんでした。日本のAI開発が世界に大きな遅れをとっていることが明らかになったのです。現在は遅れを取り戻すためにスーパーコンピュータ「富岳」を使った開発などを進めており、IT業界ではあちこちで和製ChatGPT製造のためのプロジェクトが走り出しています。

一方で、新技術が次々と開発され、使い方を覚えたと思ったときには陳腐化がはじまる状況に、AIのユーザーたちは疲弊しはじめています。あちらもこちらも「最新」のものばかりで、それぞれに違いはあるものの自分にもっとも利益をもたらすAIは何なのかを見定めることすら容易ではない状況が生まれているのです。

――もうお手上げだ。技術の開発のスピードについていけない。

とはいえ、AI開発を諦めるわけにもいきません。

すでにグローバル資本主義のなかにいる私たちは、開発を諦めたとたん、誰かがつくったプラットフォームのなかで搾取され続けるしかなくなります。

では、どうしたらいいのか。

そこで注目すべき事柄が「データセット」です。ご存知の通り、AIはデータを「食って」駆動しているため、与えるデータによってアウトプットは大きく異なります。つまりデータセットはAIの性能を決定づけるもの。しかしながら、それが深く議論された機会はさほど多くはないのではないでしょうか。

コンピュータはとくに定量的に処理されたデータを使うことを得意としており、人文系の知識や調査報告などの定性的なデータはまだあまり上手に活用できているとはいえません。

しかし、もし「数」にあらわれていないデータを活用することができれば……? AIはこれまで以上に大きな進化を遂げるかもしれないのです。データセットを考えることは、この領域へアプローチすることにつながります。

定量的でないものをどのようにデータとして扱うことができるのかーー。

今回のイベントでは、この課題を国立情報学研究所・名誉教授の高野明彦氏とAI研究家の清水亮氏とともに考えていきます。

高野明彦氏は連想検索エンジン「Generic Engine for Transposable Association」の開発や、民族学者・梅棹忠夫のデジタルアーカイブに新しい発想で取り組むなど、新しい知の形を追い求め続けてきた情報学者です。

清水亮はAIにまつわる複数の企業を経営しています。最新テクノロジーを駆使しながら現役でエンジニアリングを続けており、AIへの知識の深さ、広さは国内屈指。つねに新しいアイディアを模索しているAI研究家です。

テクノロジーを使った次の一手をお探しの方には、絶対に見逃せない当イベント。ぜひご参加ください。

イベント詳細
開催日時 2023年6月26日(月)16時〜
参加方法 ZOOM接続(オンラインのみ)
費用 無料
参加方法 こちらのフォームよりお申し込みください
https://forms.gle/aPFjJRH1TuZersTAA
(締切:2023年6月26日(月)15時。お申し込みいただいた方には1週間の見逃し配信を行います)
出演:高野明彦、清水亮(聞き手:竹田茂(Modern Times発行人))

登壇者プロフィール

高野明彦(たかの・あきひこ)
1980年東京大学理学部数学科卒。博士(理学)。日立製作所・基礎研究所での勤務を経て2001年より国立情報学研究所教授。NPO連想出版理事長。WebcatPlus、新書マップ、想−IMAGINE、文化遺産オンライン、TIMEMAPなど様々な情報提供サービスを展開。福岡市科学館や石川県立図書館など、数多くの公共施設でのデジタルアーカイブ活用にも関わっている。

清水亮(しみず・りょう)
AI研究家。新潟県長岡市生まれ。1990年代よりプログラマーとしてゲーム業界、モバイル業界などで数社の立ち上げに関わる。現在も現役のプログラマーとして日夜AI開発に情熱を捧げている。