同媒体が入手した文書によれば、EU独禁法当局は非公式な調査の一環として、マイクロソフトの競合や顧客に聞き取りを実施。同社が商業的取引のあるクラウド企業の機密情報へのアクセスを悪用している可能性について調査しているという。また、匿名の2人の情報筋によれば、当局はマイクロソフトが他社との競争を優位に進めるためにこのような機密情報を利用しているかを知りたがっているという。
マイクロソフトのクラウド事業をめぐってはこれまで、フランスのOVH Cloud、イタリアのAruba、デンマークのCloud Association、ドイツのNextcloudが欧州委員会に訴えを提出。同事業の慣行やライセンス契約について、「クラウドユーザーが競合他社に切り替えるコストを高め、困難にしている」として苦情を申し入れていた。ただし、今回の調査はこの問題とは無関係だという。
なお、EU独禁法当局の調査への回答は5月16日までとなっており、月末までには機密情報を含まない証拠資料の提出が求められているとのこと。今後この問題に関する正式な調査が開始された場合、最終的にはマイクロソフトに罰金が課される可能性もある。
参照リンク
Microsoft Cloud Service Under Scrutiny From EU Antitrust Arm(Bloomberg)
Microsoft Cloud Service Under Scrutiny From EU Antitrust Arm(Data Center Knowledge)
The European Union’s antitrust watchdog launches an investigation into Microsoft Azure(Neowin)