DXで未来を拓く 先駆者たちの現在地 

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(写真:Singleline / shutterstock

国内フードテックの現在。安全でおいしいフードインフラ構築目指す

人工光型の植物工場を運営する株式会社スプレッドは8月2日、シリーズAラウンドで40億円の資金調達を発表した。国内フードテック企業としては過去最大規模の調達額だという。

Updated by DX Laboratory on August, 4, 2022, 4:00 am JST

植物工場スタートアップのスプレッド、40億円の資金調達を発表【PR Times 8/2】
スプレッドは2006年に設立。本社は京都府京都市。人工光型植物工場の開発と運営、植物工場野菜の販売などを手がけ、農薬不使用栽培の高品質いちごの商品化、代替肉の研究開発などにも取り組んでいる。

現在、主に生産・販売するのはレタスで、2007年に稼働を開始した亀岡プラント(京都府亀岡市)は6年をかけて工場単体での黒字化を達成。2018年には、自動化栽培や高度な環境制御技術、独自のIoTによる栽培管理システム「テクノファームクラウド」といった革新技術を導入したテクノファームけいはんな(京都府木津川市)の稼働を開始している。

株式会社スプレッドのウェブサイトより

同社のサステナブルな植物工場野菜ブランド「ベジタス」は、露地野菜と比べ水使用量を約1/100まで低減すると同時に、約90%という高い出荷歩留まり(一般的な露地栽培は約60%)で食品ロスの削減にも貢献。全国の約4,500店舗のスーパーで販売され、累計約9,000万食の販売実績を誇るという。

同社は調達資金の使い途について、1日10トンのレタスを生産できる人工光型の自動化植物工場「テクノファーム袋井」に向けた新技術の開発投資に言及。また、「ベジタス」の販路拡大、いちごや代替肉などの新規事業の研究開発、海外事業開発にも投資を行う見込み。

参照リンク
【PR Times】植物工場スタートアップのスプレッドは、国内フードテックとして過去最高額となる総額40億円の大型資金調達を実施
スプレッド:https://spread.co.jp/