最初に雨の美しさに気づいたのは、福井県小浜市を取材しているときだった。6月のとにかく蒸し暑い日で、突然激しく降り出した。
カメラを抱きかかえるようにして逃げ込んだ寺の軒先で、雨に濡れる美しい山門を見た。たちまちに濡れた地面からは、雨の匂いが立ち上った。
そのときに、気がついた。日本の美しい風景と雨は切り離せない。以来、雨の虜になった。僕はこれからも、変わりゆく日本の風景とともにある雨を撮り続けるだろう。
佐藤秀明/佐藤秀明作品集
写真家の佐藤秀明氏は20年以上にわたり、全国各地の雨の写真を撮り続けている。写真家の目を通して雨の風景を見てみれば、憂鬱な季節に対する印象が変わってくるかもしれない。
最初に雨の美しさに気づいたのは、福井県小浜市を取材しているときだった。6月のとにかく蒸し暑い日で、突然激しく降り出した。
カメラを抱きかかえるようにして逃げ込んだ寺の軒先で、雨に濡れる美しい山門を見た。たちまちに濡れた地面からは、雨の匂いが立ち上った。
そのときに、気がついた。日本の美しい風景と雨は切り離せない。以来、雨の虜になった。僕はこれからも、変わりゆく日本の風景とともにある雨を撮り続けるだろう。